横山秀夫『クライマーズ・ハイ』

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。    ――Amazonより

前半にポツポツ読んだ覚えのあるシーンが。あっれー? 確かに、単行本が発売された2003年前後は読書記録がかなりいい加減なんだけどさ。
最後まで読んでも尚、一番印象強いのは前半の現場雑感関連だというのはどうなのか。テーマが複数あって散漫な感じ、かな。書きたいのは生命についてなの、父子の関係なの、生き方なの。
あらゆる場面で己を試され篩に掛けられ(↑)――ていながら、成長しない主人公を見ていてもスッキリ爽快にはなれない。
実際、人間そう簡単に成長出来ないけどさ。いい意味でも悪い意味でもリアル。