獣の奏者エリン#7母の指笛

ユナイテッド93から続けて見て、涙もろい気分だった事もあってボロ泣き。
うぅ、ソヨン……(涙)
以下、原作ネタバレあり注意。

繁殖期に入った闘蛇に特滋水は毒だと、確かソヨンは分かっていて使ったのだ。
霧の民としての、最後の誇り。
愛する人に出会って裏切る事になってしまった故郷には、決して外に持ち出してはいけない知識があって、闘蛇の事は中でも最大の禁忌だった。
どんな結果を招くか分かっていても――そうまでして守った掟を、覚悟も誇りもかなぐり捨てて、ただ娘の為だけに大罪を犯した母親が切ない。
そう思っていたんだけど、アニメを見て少し印象が変わった。
もしかしたら、村の住民として生きる覚悟に殉じたという事でもあったのかもしれない。
霧の民の掟もあったんだろうけど……村の住民として生きると決めたから、霧の民しか知り得ない知識は使わない、そういう事でもあったのかもしれない。
だとしたら、それほどの覚悟が大公側にまったく伝わっていない事が哀しい。
伝わっていて、村の掟に従わざるを得ない頭領が哀しい。
指笛の音が綺麗だった。
しかし……あのシーンでオープニングテーマは正直微妙。
やたら耳に残る曲調なうえに、歌詞はともかくテンポが良くてわりと明るいんだ。歌に気を取られてしまったよ。
目指せ子供名作アニメなだけあって、残虐なシーンを残虐なまま見せないようにすごく気を使ってるのは今までで分かってるけど、そのせいなんだろうか。
まあ、エリンの新たな旅立ちだから合ってるといえば合ってるといえない事もないんだけど。