恒川光太郎

『雷の季節の終わりに』

雷の季節の終わりに

雷の季節の終わりに

内容(「BOOK」データベースより)
現世から隠れて存在する小さな町・穏で暮らす少年・賢也。彼にはかつて一緒に暮らしていた姉がいた。しかし、姉はある年の雷の季節に行方不明になってしまう。姉の失踪と同時に、賢也は「風わいわい」という物の怪に取り憑かれる。風わいわいは姉を失った賢也を励ましてくれたが、穏では「風わいわい憑き」は忌み嫌われるため、賢也はその存在を隠し続けていた。賢也の穏での生活は、突然に断ち切られる。ある秘密を知ってしまった賢也は、穏を追われる羽目になったのだ。風わいわいと共に穏を出た賢也を待ち受けていたものは―?透明感あふれる筆致と、読者の魂をつかむ圧倒的な描写力。『夜市』で第12回日本ホラー小説大賞を受賞した恒川光太郎、待望の受賞第一作。   ――Amazonより

『秋の牢獄』

秋の牢獄

秋の牢獄

出版社 / 著者からの内容紹介
十一月七日、水曜日。女子大生の藍(あい)は、秋のその一日を、何度も繰り返している。毎日同じ講義、毎日同じ会話をする友人。朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。彼女は何のために十一月七日を繰り返しているのか。この繰り返しの日々に終わりは訪れるのだろうか――。 まるで童話のようなモチーフと、透明感あふれる精緻な文体。心地良さに導かれて読み進んでいくと、思いもかけない物語の激流に巻き込まれ、気付いた時には一人取り残されている――。   ――Amazonより

やべぇどうしよう大好きだこの世界観! 薄膜を隔ててすぐ隣にある異界。
『夜市』も良かったけど本格的に嵌った。恒川光太郎さん。新刊出たら読む人リストに加えねば!
梨木香歩の「家守奇譚」みたいにもっと境界が曖昧な(というかコレに関しては境界なぞないといった方が正しいかもしれないが)のも大好きだし、京極夏彦みたくきっちり境界引いて見せるのも大好きだし、「東ケイ異聞」とか「妖怪アパートの幽雅な日常」とか、とにかく異界が大好きだ。異世界もいいんだけど、やっぱり異界。日常から少しずれたところにあるモノやヒトやセカイ。面白いというのとはちょっと違ってたとしても、なんか感覚的に好きなんだ。
特にこの方、なんていうのか、日本人で良かったって感じ。もう大好きだーっ!