冲方丁『マルドゥック・ヴェロシティ』全三巻

マルドゥック・ヴェロシティ〈1〉 (ハヤカワ文庫JA) マルドゥック・ヴェロシティ 2 (ハヤカワ文庫JA) マルドゥック・ヴェロシティ 3 (ハヤカワ文庫JA)

内容(「BOOK」データベースより)
戦地において友軍への誤爆という罪を犯した男―ディムズデイル=ボイルド。肉体改造のため軍研究所に収容された彼は、約束の地への墜落のビジョンに苛まれていた。そんなボイルドを救済したのは、知能を持つ万能兵器にして、無垢の良心たるネズミ・ウフコックだった。だが、やがて戦争は終結、彼らを“廃棄”するための部隊が研究所に迫っていた…『マルドゥック・スクランブル』以前を描く、虚無と良心の訣別の物語。 ――Amazonより(一巻)

ひっつかんで振り回して放り投げるような勢いのある作品です。前作もそうだったけど、全力疾走で終焉に向かうので、乗り遅れない事が大変に重要。
今作の全体の印象を一言で表すなら、《コマ送りの早送り》でしょうか。それゆえ少々不親切なところも見受けられるけれども、ノリノリならば問題なし。
挿絵はないのにイメージがアニメなのは、敵のビジュアルが主な原因じゃないだろうか。あれはすごい。仮に実写化したら、確実にB級と言われそうだ(笑)
前作の方が時間軸的には後になるので、行き着く先は分かっているのだけど、だからこそ――なのかな。面白かったです。