篠田真由美『魔女の死んだ家』

魔女の死んだ家 (ミステリーランド)

魔女の死んだ家 (ミステリーランド)

古い洋館で起こった妖艶な美女の死の謎。魔女と呼ばれた女性は、何故死んだのか。艶やかに咲き誇る枝垂桜と、血の色の花。匂い立つように明かされる過去の幻――。

……って、全然違うんだけど。
とても好みな雰囲気の作品でした。他作品とはまるで色合いが違って、ビックリした。
そういえばこの方ファンタジーも書いてて、知らずに読んでて後で知って、すごいビックリした事が。多才な方だ……。
最後に出て来た探偵役の謎の人物が、建築探偵シリーズの桜井京介なのが大笑い。気付いたときは思わず吹き出してしまったよ。いいねぇ、この遊び心。
挿絵が波津彬子なのがまた良し。“雨柳堂夢咄”好きだし。この方の描く美女って、独特の雰囲気があるんだよねー。