怪談新耳袋 劇場版

怪談新耳袋劇場版 DVD-BOX

劇場版なのか、これが。短編集なのに――と、ちょいビックリ。以下、ネタバレです。

一話目の警備員さん、かっこいい〜！　幽霊に走り回られても顔覗き込まれても首絞められても、「気のせいですよ」「気にしちゃだめです」ってアンタ！
しかも、見えてないわけじゃないのに、自分に言い聞かせるとかじゃなく、ごく普通に当たり前に。幽霊よりアンタの方が怖いから！！（笑）
二話目以降はしばらくあんまりデシタ。短編には短編の書き方があると思うのだけど。怖いシーンだけ抜書きしても、あんまり怖くないんだよ〜って感じのとか。
最後の三話はちょっと良かったかな。ビデオが繰り返されるたびに近づいてくる幽霊とか、誰もない部屋に響く呼び声とか、けっこうゾワゾワ
最後の一話が一番良かったと思う。特にあの作り方。
ずっと動かした形跡のないスニーカーと減っていない食事をちらりと見せて、話しかけている相手が死者じゃないかと思わせる。滴る水滴で、溺死したのだと悟らせる。微妙に遠まわしな表現が上手い。
特に、あのスニーカーのさりげなさは映像ならではでしょう。文章にしたら、ぜったい明確に過ぎるもの。