吉田直『トリニティ・ブラッド』

とりあえず『トリニティ・ブラッド R.O.M』1,2,3と『トリニティ・ブラッド R.A.M』1,2,3まで読了。以下続刊未読。
トリニティ・ブラッド―フロム・ジ・エンパイア (角川スニーカー文庫) トリニティ・ブラッド―Reborn on the Mars 嘆きの星 (角川スニーカー文庫)

大災厄で文明が滅んだ遠未来。異種知性体・吸血鬼と人類の闘争が続く暗黒の時代―辺境の街イシュトヴァーンの支配者・吸血侯爵ジュラは、ロストテクノロジー兵器“嘆きの星”による人類抹殺の野望を巡らしていた。その情報を掴んだ汎人類機関ヴァチカンは、計画を阻止すべく、ひとりのエージェントを派遣した!存亡を懸けて闘う二つの種族を、壮大なスケールで描くノイエ・バロックオペラの決定版!―汝、目をそらすことなかれ。
   ――セブンアンドワイR.O.M-1より

前々から気にはなっていたのだけど、いったいどこから読み始めるものなのか分からなかった代物。
読み始めてみたら何のことはない。書き下ろし長編と、それより数年前という時期設定の短編連作(のような長編のような)ものでした。どちらかを先に読まなきゃいけないというものではなくて。発行が交互だから混乱してたのね。
なかなか面白いですよこれわ。つーか好み。いい感じに力が抜けてて、反面どーんとシリアスで。真面目で軽くていい加減で重い。
イラストが綺麗なのも重要ポイント。とっぽい口調と間抜けな言動の人物が、イラストだけ見るとクールな美形ですよ(真面目な顔してれば)。
しかし一番のお気に入りキャラは主人公ではなくて、コードネーム“ダンディライオン”のレオン神父ですー。別にマッチョ好きってワケではありません念のため。“迷わない”タイプって好き。
しかしこれ、未完のまま作者が亡くなっているのです。リアルタイムでファンだった人はショックだったろうなぁ。まだ三十代だったのだし。
幸いなことにワタクシはまだ、追いかけてるシリーズの作者が急逝したことはないですが。
とりあえず、小野不由美先生には十二国記を完結させるまで元気でいて欲しい……(笑)