「ハリーポッターと賢者の石」J.K.ローリング 再読

ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

とにかく特定の読みたい本を読んでしまわないと、他の本を読む気がしないので借りてきました。
初登場時のハーマイオニー・グレンジャーって、こんなに嫌な感じの子だったんだぁと思ったり。その後、物凄い努力家だって事とか、両親がマグルだってことで気を張ってたんだろうとか、そういうことが分かってきて嫌悪感が薄れるので、すっかり忘れてた。
再読は確か二回目くらいだけれど、何度読んでも納得いかない点が二点ほどある。
まず、クィディッチのルール。シーカーだけいればいいんじゃないの、と言いたくなる得点の割り振り。150点以上の点差――実にゴール15回分だ――がなければ、スニッチを取った方が勝利するのだ。よっぽどの実力差がないとそんなに点差が開くことはないだろう。初読時に「クイズ番組の最後の問題じゃないんだから……」と思った印象はいまだ変わらず。
もうひとつは、賢者の石の守りについて。誰にも渡したくないものを隠すのに、数人がかりで守りを置くのは分かる。けれども、せっかくかけた鍵をわざわざ飛び回らせたり――ご丁寧に、捕まえるために箒まで置いてある!――、正しい薬を選ぶヒントを書き記したりする必要は、果たしてあるのだろうか。まったくもって理解不能である。
さて。
ワタクシ実はスネイプ先生のファンでゴザイマス。「賢者の石」で誤解されながらハリーを守ったことや、映画「アズカバンの囚人」で咄嗟に人狼から庇ったシーンでホレました(笑)
彼はとっても自分に素直でありながら、その自分というものがとてつもなく捻くれ曲がっておるようですな。
ジェームス・ポッターが死んだとき、一番怒り悲しんだのは、もしやスネイプではあるまいか。貸しを作ったまま死ぬんじゃないと、自分の知らないところで勝手に殺されるなんてと、理不尽な怒りに燃えたのではないか――そんなことを考えると、あのいかにもな悪役ぶりが愛おしく思えてくるのでした。