よもつひらさか往還・読了

よもつひらさか往還

よもつひらさか往還

タイトルに惹かれて借りてきた。掌編連作。
「よもつひらさか」は、本来「黄泉平坂」と書く。坂は境だそうで、彼岸と此岸の、異界と現世の、境界である。
タイトル通り、あちらとこちらを行き来する話なのだけど、ストイックな乾いた文体で不可思議な状況を描かれると、幻想的というよりなにやら不条理な感じがする。*1生きた死体*2のとろとろに溶けた腐肉に肘まで突っ込んだりしてるのに、乾いた固い印象を受けるのは……私だけ? ちょっと疲れたカモ。

*1:ちょっとグロいので隠し文字。要反転

*2:変な表現だけど本当に生きてる