姑獲鳥の夏・再読
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/08/31
- メディア: 新書
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やはり良いです。
蒸し暑い夏の始め。石造りの古い病院のひんやりとした空気。白い日差し。モノクロォムの女。
心と脳と意識。記憶と夢と幻。
人は誰しも、現実そのものを見てはいない。
この世には不思議なことなど何もないのだ――と。
最初に読んだときは、とんでもなく妙な心持ちになったものでした。
読み物としての面白さでいえば、この後の「魍魎の匣」とか「狂骨の夢」とか「鉄鼠の檻」とかの方が面白いようにも思うのだけど。