駒崎優 バンダル・アード=ケナード『運命は剣を差し出す』1〜3

運命は剣を差し出す―バンダル・アード=ケナード〈1〉 (C・NOVELSファンタジア) 運命は剣を差し出す〈2〉バンダル・アード=ケナード (C・NOVELSファンタジア) 運命は剣を差し出す―バンダル・アード=ケナード〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
しばらく図書館で本借りるのやめて、銀河英雄伝説でも真面目に再読しようかと思ってたのに……目が合ってしまったの(笑)
いやぁ、楽しかった! 不敵で陽気な傭兵も暗い過去の青年も大好きさ〜♪ いくらなんでもそれはどうなのな展開も、基本がキャラ萌えなワタクシ的には全然オッケー。個性的な傭兵部隊の面々とテンポの良いストーリー展開は、気楽に楽しむのにオススメです。
この三冊で第一部完。続きが九月あたりに出るらしいデス。
しかし、仕掛けた罠に敵軍が丸々ハマってくれたりなんだり、アレコレ都合が良すぎる感も否めない……。
以下、ネタバレ&辛口にて隠し文字。

捕まって今にも拷問受けそうな人が、捕まえた側の都合で一日二日放って置かれてその間に助け出されるって、一度なら僥倖で済むけど、二度連続となるとフィクションとしてどうなのな。いや、それはそれでいいとしても、もっとこう、危機一髪なドキドキ感というか、どうなるんだろうというハラハラ感とか欲しかったなー。
そして、最後の傭兵隊長の正体で唖然。意外な正体ってことにしたくてそうした、みたいな感じカモ。無理矢理っぽい。
併合した地方の名士に貴族の地位を与えて、土地を治めさせるのはいいでしょうよ。民の反感を抑えることも出来るだろうし。影に有能な人物を据えればいいと思う。だからまあ、実は侯爵様でしたーってのはいいのだけれど。しかし。
領地に住んでなければ税は納めなくていいって……なにそれ!?
しかも、ほとんど税を取れないのが何故なのか考えもしないんじゃないかって、そんな馬鹿な。じゃあ何のために侵略したんだオイ。
散発的にとはいえ、三十年も隣国と戦争し続けていられるって事は、それなりの生産力が国内にあるって事で、そんないい加減な状態なわけないと思うのですが。逆に言えば、そんな状態じゃとっくに負けてるのでは。兵士さえいれば戦争できるってもんでもあるまいに。
まあ、本国の様子はほとんど出てこなかったから、何かあるのかもしれないけどさー。
とりあえず楽しかったからいいんだけどねっ♪